構造について
マンション・アパートの構造について
マンションやアパートを建築する時に、建物の基礎(土台)となる部分の設計を行なうこと
を構造設計といいます。
構造設計は、建物が風・雨やある程度の地震に耐え人間が安全に居住・活動できるように、
基礎といわれる土台から、建物の骨組みとなる材料・材質を選定していきます。
構造設計では、私達の体にたとえると「骨」の部分を設計していることになります。
人間の体は「骨」がしっかりしていないと、体を支える事が出来ませんよね。これは、
建物にとっても同じことです。
建物は、この「骨」となる柱と梁に使用する材料か、どのように施行するかによって、
構造が違います。それぞれの構造には向いている建物の規模があり、特徴、メリット・デメリットがあります。マンションやアパートが、“どのような構造で建てらているか”と
知ることは、部屋を借りるうえで、一つの判断の材料になると思います。
マンションで多く見られる構造
●鉄骨造(S造)
(主にJIS規格品化された構造用鋼材を骨とする建物)
●鉄筋コンクリート造(RC造)
(鉄筋と言われる異形丸鋼にコンクリートを絡ませた物を骨とする建物)
●鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
(鉄骨に、鉄筋とコンクリートを絡ませた物を骨とする建物)
アパートで多く見られる構造
●木造
(木材を使って造られる建物)
●軽量鉄骨造
(鉄骨造の一種)
それぞれの構造の特徴とメリット・デメリット
●木造
◇特 徴・・・
木造は、在来工法とも呼ばれます。
木造は、土台、柱、梁、桁などの主要構造部材に木材を使用する建築物のことをいいます。
歴史的建物(寺院、お城など)からみても、日本古来の構造ですよね。
木造の共同住宅(アパート)は、構造部分が規模の大きな建物にふさわしくないと国が判断していました。しかし、技術的進歩によって1992年から、一定の条件を満たすことで、
木造による3階建共同住宅の建築も可能になっています。
また、一定の技術的水準を満たしていれば、防火地域以外ならどこでも建築できます。
◇メリット・・・
①他の構造から比べると軽量
②耐震性にも優れている
③木の性質からみても自然の湿度調整能力があるので通気性が良い
◇デメリット・・・
①部材(木)の変形が大きい
②遮音性が低い
●鉄骨造
◇特 徴・・・
鉄骨造は鋼構造とも呼ばれ、土台、柱、梁、桁などの主要構造部材に形鋼・鋼板・鋼管
などの鋼材を使用する建築物のことです。ボルトや溶接で接合されます。
スチールを使用するので、S造(Steel framed structureの略)とも呼ばれています。
鉄骨造には、使用する鋼材によって「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に分類されます。
しかし、鉄骨造と呼ばれる構造は、ほとんどの場合重量鉄骨造のことをさすようです。
軽量鉄骨は、プレハブ住宅などで使われる事が多いです。
鋼材には、鉄に微量の炭素を加えてあり、硬さとねばり強さの両方を兼ね備えています。
◎「重量鉄骨造」について・・・鋼材の厚みが6mmを超える鋼材。
◎「軽量鉄骨造」について・・・鋼材の厚みが6mm以下の鋼材。
鋼板が使用される場合がほとんどである。
◇メリット・・・
①木造に比べると強度が高く、鉄筋コンクリート造に比べると単位重量が軽い
②鋼材は、工場でJIS規格生産されているので、強度や性能といった品質が均一である。
③工期が比較的短期間である
④耐震性がある(ボルトの締め付けや溶接など、きちんと施行された場合に限る)
◇デメリット・・・
①振動に弱い
②耐火性能が低い(対策として耐火被覆材などを施します)
※500度を超えると鋼材の強度が一気に落ちて崩壊する危険性があります。
③錆に弱い(対策として防水・防錆処理や結露対策が必要である)
④遮音性が低い
●鉄筋コンクリート造
◇特 徴・・・
鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリート(セメント、砂、砂利、水)を組合せた構造のことをいいます。引っ張り力に強く、圧縮力に弱い鉄筋と、圧縮力に強く、引っ張り力に
弱いコンクリートを組み合わせることで、互いの弱点を補い合い、それぞれの長所を生かす事が出来る構造となっています。また、コンクリートがアルカリ性であることから、鉄筋の防錆のにもなっています。
鉄筋コンクリート(reinforced concrete)を省略して「RC造」と呼ばれています。
◇メリット・・・
①耐震性、耐風性に優れている
②耐火性に優れている。
③型枠を組むことができればいろいろ形の建物を建設することができる
④遮音性が高い
◇デメリット・・・
①木造・S造に比べて重量が重い
②重量があるため、地盤の支持力を充分調査し、適切な基礎工事(地盤改良・杭打工事)が
必要になる
③時間が経つとひび割れを起こしやすい
④工期が長い
⑤木造・S造に比べて工事にかかるコストが高い
●鉄骨鉄筋コンクリート造
◇特徴・・・
鉄骨造と鉄筋コンクリート造の長所をいかした構造です。
鉄骨で柱や梁を組み、その周りに鉄筋を配してコンクリートを打ち込みます。
鉄骨鉄筋コンクリート造(steel framed reinforced concrete)を省略して、
「SRC造」という呼ばれています。
◇メリット・・・
①RC造と比べ強度に優れ、軽量である
②RC造と比べ、耐震、耐風、耐久性が良い
③保温性がある
④一番頑丈である
◇デメリット・・・
①コストが他に比べて一番高い
構造と建物の規模の目安
①木造・・・
一般住宅や低層程度~3F程度の共同住宅。
②鉄骨造・・・
◎重量鉄骨
小規模なビルや賃貸住宅(3~4F)。また、超高層にも採用される事もあるようです。
◎軽量鉄骨
木造と同等に扱われる場合が多いようです。
③鉄筋コンクリート造・・・
一般には中低層の5~6階程度までの建物が多いです。しかし、技術の進歩によりそれ
以上の高層集合住宅も採用されるようになっています。
④鉄骨鉄筋コンクリート造・・・
超高層建築の下部や、高層の7~30階程度の建物に用いられます。